2025年 新NISA投資の現状

NISA
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こんにちは。

新NISA2年目が始まりました。昨年からの投資状況が現在どのように変化したのかをまとめたいと思います。

新NISAでの投資戦略

原則として、インデックスファンドで埋め尽くすことには変わりありません。※一部はETF。

理由

米国株投資をしてきた結果、夜中も株価動向が気になって、健康面に問題が出てきたことがあります。

つまり寝不足です。

今に至るまで、インデックスファンドへの積立と高配当株式への投資をしてきましたが、思うような結果につながっていません。幸いにも毎年プラスで終えていますが、睡眠時間を削ってまでの程ではありません。

それに、将来取り崩す時には高齢になっていると思うので、シンプルで分かりやすい投資内容の方が良いように思えます。家族に頼むかもしれませんからね。

そこで、ほったらかし投資に移行したいと考えました。

→ 考え方に変化はありません。現状では、少し余力があるために特定口座のものはほぼ手を付けていませんので、米国や日本のETF・個別株が残っています。実は、高配当株投資に揺れ動いた時期もあり、日本株を少し買っています。今後は、徐々に特定口座のものを売却していく方針です。

投資先の選択

株式債券、そしてリートを組み合わせ、それぞれインデックスファンドを通じて投資することにしました。

→ リートは止めました。株式と同様リスクが高いためです。よって株式60%、債権40%を目指すことにしています。現状では株式80%、債権20%になっています。債権を入れるとリターンは下がりますが、リスクも下がります。年齢的に株式の暴落を何年間も耐えられそうにもありませんから。

eMAXIS slim 全世界株式(オールカントリー)【つみたて投資枠】

オルカンの人気はすさまじく、純資産総額は5.3兆円という巨額になっています。新NISAでのオルカンを始めとする外国株式への投資が円安の一因にもなっているのではという分析もあります。円安、かつインフレ進行により、現金や預金のままでは日に日に生活が苦しくなってきていることから、最強のドルに替えようというのは当然の行動であると思います。それじゃあS&P500でいいじゃないかとも思いましたが、カントリーリスクも考えてオルカンを選択しました。それでも6割は米国ですが。目論見書によると、リスクは56.5~-12.2(中央値12.9)となっています。一方、eMAXIS slim 米国株式(S&P500)のリスクは55.5~-7.8(中央値16.6)です。2018年11月末~2023年10月末の間では、S&P500の方が優秀であったことが分かりますが、将来のことは誰にも分かりません。米国大統領がもし交代したら世界がどう変化するか分からないですし。

それから、オルカンの信託報酬率が0.0577%(税込み)と非常に低いことも長期投資にとっては有利ですね。三菱UFJアセットマネジメントによれば、「『eMAXIS slim 全世界株式(オール・カントリー)』は、他社類似ファンドの運用コストに注意を払い、業界最低水準の運用コストをめざすファンド※であり、今般、受益者のみなさまのニーズに対応するため、信託報酬率の引き下げを行いました。」とのことで、今後も最安を維持していくものと思われます。

人気のeMAXIS slim 米国株式(S&P500)の信託報酬率が0.09372%(税込み)以内であることを考えると、いかにeMAXIS slim 全世界株式(オールカントリー)の信託報酬率が低いかが分かります。

→ つみたて投資枠は、オルカン1本としました。

 最近、楽天証券から「楽天・オールカントリー株式インデックスファンド(楽天・オールカントリー)」と「楽天・S&P500インデックスファンド(楽天・S&P500)」が新規設定されました。信託報酬率は、楽天・オールカントリーが年0.05775%(税込み)、楽天・S&P500が年0.09372%(税込み)となっており、eMAXIS slimシリーズと同率になっています。
 12月1日からは、前者は0.0561%(税込み)に、後者は0.077%(税込み)に引き下げられることが発表されています。
 さらに、投信残高ポイントプログラムにより、前者は実質0.0391%(税込み)、後者は実質0.049%(税込み)になる予定です。
 楽天シリーズのコストの低さは魅力的ですが、純資産総額1兆円を超えるeMAXIS slimシリーズの安心感を選びます。楽天の投信残高ポイントプログラムも今後どうなるか分かりませんので。

eMAXIS slim 国内株式(TOPIX)【つみたて投資枠】

オルカンは、全世界株式といっても6割は米国なので、カントリーリスクを低減するべく、比較的リスクの低い国内株式を組み込むことにしました。TOPIX(東証株価指数)は、国内株式市場を網羅しているインデックスなので、日経平均(225銘柄)とは違って特定の企業の業績に左右されにくいと思います。低成長な日本ですが、金融緩和の解除、海外投資マネーの流出、円安の進行、東証改革など、株高の要素が揃っているので、期待が持てます。目論見書によると、リスクは41.9~-16.1(中央値7.0)です。

→ 止めました。日本の成長率はやはり低いためです。オルカンには5%ほど日本株式が入っており、日本の時価総額が増えれば、オルカンの構成も変化するので、それで良いかなと思います。

<購入・換金手数料なし>ニッセイNASDAQ100インデックスファンド【成長投資枠】

サテライト投資としてNASDAQ100への投資も少し行います。米国の経済が強く、金利引き下げが2024年後半になるのではという予想が出ていますが、いずれは金利を下げる局面が訪れるし、イノベーションによる新たな成長が期待できるので、ハイテクへの投資も必要と思います。<購入・換金手数料なし>ニッセイNASDAQ100インデックスファンドは、0.20350%とコストが低く、注目です。目論見書によると、リスクは67.2~-22.9(中央値21.9)です。

→ 積立継続中。

【2244】GXUSテック・トップ20ETF【成長投資枠】

米国を代表するテクノロジー関連企業20銘柄へ投資するETFです。インデックスはFactSet US Tech Top 20 Index(配当込み)(円換算ベース)です。上位10銘柄は、TESLA INC 8.92%、MICROSOFT CORP 7.05%、 NVIDIA CORP 8.41%、 INTUIT INC 6.57%、 AMAZON.COM INC 7.72%、META PLATFORMS INC-CLASS A 6.28%、ALPHABET INC-CL A 7.34%、PDD HOLDINGS INC 5.98%、 APPLE INC 7.11%、BROADCOM INC 5.70%となっています。S&P500を引っ張っているお馴染みの企業がずらりと並んでいます。5割以上が情報技術セクターで占められています。目論見書によると、本ETFのリスクは89.5~-34.2(中央値26.7)で、新興国株式のリスク65.6~-20.4(中央値7.1)を軽くぶち切っています。非常にとんがった投資になりますので、当然サテライトで、短中期の投資と考えています。

→ 保有中。価額が下がれば買い増ししています。現在30%を超える含み益があります。

【316A】iFreeETF FANG+【成長投資枠】

2025年1月10日に設定された新しい東証ETFです。NYSE FANG+指数は、Facebook、Amazon、Netflix、Googleの4社を含む、ビッグテック10銘柄で構成された株価指数です。他の6社は、アップル、マイクロソフト、エヌビディア、クラウドストライク、サービスナウ、ブロードコムとなっており、各社10%前後の組み入れ率となっています。10社の時価総額は米国市場の約25%を占めていて、円ベースでは10年で約15倍に成長しています。FANG+に投資するには、iFreeNEXT FANG+インデックスがあって、大変な人気を集めていて、楽天証券の投資信託買い付けランキングでは4位となっています。当初は、【316A】ではなくてiFreeNEXT FANG+インデックスにしようかなと考えたのですが、経費率が0.7755%で、【316A】(0.605%)より少し高いし、長期保有すればするほどコストも複利で雪だるま式に増えるため、いかに過去に成長率が高くとも、今後もそうであるかはわからないといった点で、【2244】と同様に短中期投資として、【316A】を機動的に購入していくこととしました。

【2243】GX半導体ETF【成長投資枠】

米国に上場している半導体関連事業(設計・製造・流通・販売など)を行う企業へ投資するETFです。インデックスはフィラデルフィア半導体株指数(配当込み)(円換算ベース)です。上位10銘柄は、INVESCO PHLX SEMICONDUCTOR13.21%、NVIDIA CORP 6.46%、INTEL CORP 7.41%、NXP SEMICONDUCTORS NV 3.61%、ADVANCED MICRO DEVICES 7.19%、ANALOG DEVICES INC 3.59%、TEXAS INSTRUMENTS INC 7.00%、QUALCOMM INC 3.59%、BROADCOM INC 6.67%、MICRON TECHNOLOGY INC 3.45%です。目論見書によると、本ETFのリスクは103.4~-25.8(中央値29.4)で、【2244】より良いかもしれません。ただし半導体関連は非常に激しい値動きをするので、これまたサテライトとして、成長を見守っていくつもりです。

→ 売却しました。リスクが高すぎ。

eMAXIS slim 全米株式【成長投資枠】

MSCI USA インベスタブル・マーケット指数に連動する投資信託です。経費率はeMAXIS slim 米国株式(S&P500)と同じです。中小株への投資もできるので始めたのですが、eMAXIS slim 米国株式(S&P500)と比べて総経費率が2倍であることが分かり、eMAXIS slim 米国株式(S&P500)へ変更しました。なお、売却はしていません。

eMAXIS slim 米国株式(S&P500)【成長投資枠】

eMAXIS slim 全米株式から変更しました。昨年から、オルカンのみにしていて、特定口座で持っていたeMAXIS slim 米国株式(S&P500)の半分を売ったりしていました。考えが変わったのは、やはり成長する市場に投資しなければならないという理由からです。TOPIXも売り、リスクの高い半導体関係も売って、全米に、次いでS&P500へ投資することにしました。よくオルカンかS&P500かという論争があって、両方を持つのは分散にならないという意見もありますが、私の考えはオルカンで全世界に分散し、その上で最も成長するであろう米国市場への投資を手厚くし(S&P500)、さらにハイテク(NASDAQ100・【2244】・【316A】)で味付けをするような感じです。

債券

eMAXIS slim 先進国債券インデックス【成長投資枠】→今後は特定口座(NISA口座は保有のまま)

株式のみでは、コロナショックのような局面になると、不安になります。リスクに備えるためと待機資金を置いておくために債券への投資を組み入れました。

まず、eMAXIS slim 全世界株式(オールカントリー)の直近3年のリターンとリスクを確認してみましょう(データ元は日本経済新聞、2023年9月時点)。

  • 1年:リターン23.71%、リスク13.84%、シャープレシオ1.61
  • 3年:同20.23%、同14.26%、同1.37

ちなみに、eMAXIS slim 米国株式(S&P500)は次の通り。

  • 1年:リターン23.68%、リスク15.54%、シャープレシオ1.45
  • 3年:同23.72%、同15.84%、同1.43

eMAXIS slim 全世界株式(オールカントリー)のリスクは比較的低いことが分かります。しかし、株式なのでリスクは他の資産と比較すれば高いです。

そこで、やはり債券を入れようと考え、次の2商品を検討しました。

  • eMAXIS slim 先進国債券インデックス
  • eMAXIS slim 国内債券インデックス

上図は、eMAXIS slim 全世界株式(オールカントリー)eMAXIS slim 先進国債券インデックスeMAXIS slim 国内債券インデックスの比較チャートです(設定来。データ元三菱UFJ国債投信)。

上の線(緑色)がeMAXIS slim 全世界株式(オールカントリー)、中の線(茶色)がeMAXIS slim 先進国債券インデックス、下の線(紫色)がeMAXIS slim 国内債券インデックスです。注目したいのは、債券はコロナショックの際にも何事も無かったかのように推移しているところです。

また、eMAXIS slim 先進国債券インデックスのリスク(1年)は8.62%、eMAXIS slim 国内債券インデックスのリスク(1年)は3.36%と、eMAXIS slim 全世界株式(オールカントリー)に比べて低くなっていますので、リスク軽減には役立つのかなと思いました(データ元は日本経済新聞、2023年9月時点)。

ところが、上図のようにeMAXIS slim 国内債券インデックスの基準価額は徐々に下がっており、これでは保有していても目減りしてしまうため、選択肢から外しました。→この代わりとして、ほぼ無リスクの個人向け国債(変動10年)を取り入れることにし、無リスク資産の一部として考えることにしました。

 個人向け国債(変動10年)半年ごとに適用利率が変動するタイプで、10年で償還されます。日本が沈没でもしない限り、元本は保証されます。さらに、最低金利保証(0.05%)もあり、一般的な定期預金の利率0.002%と比べれば25倍のお得です。しかも、令和5年4月募集の場合、初回適用利率が0.30%と上昇しています。定期預金の150倍の金利です。*令和7年2月発行のものは0.75%(税引き前)に上昇しています。
 個人向け国債(変動10年)は、10年縛りなのがデメリットと思われがちですが、1年たてば中途解約(条件付き)ができます。条件とは、直前2回分の各利子(税引前)相当額×0.79685が差し引かれること。これも、証券各社のキャンペーンを利用すればクリアできそうです(ただしキャンペーン対象購入額は100万円以上が多い)。

一方、eMAXIS slim 先進国債券インデックスは、2023年に入って下がっていますが、全体的には上がってきています。債券への投資は、これに決めました。

→ 現在も変更なし。ただし、eMAXIS slim 先進国債券インデックスは今後は特定口座で購入するつもり。NISA口座はやはり成長率の高い株式のみにした方が良いと思います。

eMAXIS slim 国内リートインデックス【成長投資枠】

アセットアロケーションにおいてリートへの投資も入れますが、全体の10%ほどです。

リートインデックスファンドは、毎月分配型が人気ですが、分配を再投資した方が最終的利益は大きくなると思います。そして、価額の変動が激しいので投資額は少額とし、コスト最安の上記商品を対象としました。

→ 売却。この他に、<購入・換金手数料なし>ニッセイグローバルリートインデックスファンドも積み立てていました。これは日本を除く世界のリートに投資するもので、国内リートよりは良いかなと思いました。国内は利上げが続くため、不動産には逆風になると思ったからです。しかし、冒頭の考えからこれも売却しています。

結論

現在の新NISAは、次の通り。

  • つみたて投資枠 eMAXIS slim 全世界株式(オールカントリー)※コア
  • 成長投資枠   eMAXIS slim 米国株式(S&P500)※コア
  • 成長投資枠   eMAXIS slim 先進国債券インデックス※コア
  • 成長投資枠   <購入・換金手数料なし>ニッセイNASDAQ100インデックスファンド※サテライト(長期)
  • 成長投資枠   【2244】GXUSテック・トップ20ETF※サテライト(短中期)
  • 成長投資枠   【316A】iFreeETF FANG+※サテライト(短中期)

大きく分けてインデックスファンドとETFで埋めていく感じです。

すぐに枠を埋める資金はないため、つみたて投資枠はコア投資であるオルカンを新規資金をもって淡々と積み立てをしていくことにしました。また、株式暴落に備えて、先進国債券への一括投資を特定口座で行います。

また、特定口座の個別銘柄・ETFは徐々に整理していき、最終的には債権の【BND】【TLT】【EDV】のみ残します。その他を売却して得たドルは成長投資枠での購入資金に充てようと考えています。

積立の方針

積立額については、人それぞれですが、なるべく一定額で購入することが大事だと思います。

というのも、余裕があるから積立額を増やした時に基準価額が上昇中であったり、逆に減らした時に下落中に当たったりすると、一定額で購入しているのと比べて口数を多くすることができずに損をします。

長く続けられる無理のない金額で設定するべきと考えます。若い人には時間がありますから、少額からでも始めて30年以上続ければ、かなりの資産を築くことができるのではないでしょうか。

ですから、無理に早くNISA枠を埋める必要は無いと思います。

一方、すでに一定の資金がある場合は早めに埋めた方が複利効果をより長期間享受できると思います。

本ブログは、投資一般に関する情報の提供を目的としたものです。ここで提供している情報の内容に関してはその内容を保証するものではありませんので、ご自分で確認をしてください。万一この情報に基づいて被ったいかなる損害についても、本ブログは一切責任を負いません。最終的な投資の意志決定は、ご自身の判断でなさるようお願いいたします。
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