2024年 新NISAでの投資をどうするか オルカンと個人向け国債(変動10年)の組み合わせ

NISA
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こんにちは。

新NISA開始まであと8か月を切りました。

皆さんはどのような戦略を立てているでしょうか。

考えを変更しました

新NISAのポイント

新NISAの制度については、金融庁のホームページを御覧になれば分かります。

金融庁がまとめている制度の要点は以下の通りです。

  • 非課税保有期間の無期限化
  • 口座開設期間の恒久化
  • 「つみたて投資枠」と「成長投資枠」の併用が可能
  • 年間投資枠の拡大
  • 非課税保有限度額は、全体で1,800万円再利用が可能

非課税保有期間の無期限化

2023年までのNISAでは、一般NISAが5年間、つみたてNISAが20年間という非課税保有期間が定められています。

 新NISAでは、期間が無期限となります。

口座開設期間の恒久化

2023年までのNISAでは、一般NISAが2028年まで、つみたてNISAが2042年までとされています。

 新NISAでは、口座を開設する期限が無くなります。

これに伴い、2023年までのNISAでの口座開設は2023年中までとなります。ただし、2023年までに保有しているNISAから新NISAへの移管はできません。

2023年4月現在、2023年分のNISAは利用できますし、新NISAとは別制度なので、つみたてNISAは20年間、一般NISAは5年間の非課税保有ができます。新NISAを待つのもいいですが、新NISAの総額1800万円とは別に非課税保有ができるメリットは大きいと思います。

つみたて投資枠と、成長投資枠の併用が可能

2023年までのNISAでは、つみたてNISAと一般NISAのどちらかを選択しなければなりませんでした。

 新NISAでは、「つみたて投資枠」(従来のつみたてNISAのイメージ)と「成長投資枠」(従来の一般NISAのイメージ)の両方が同時に利用できます。

年間投資枠の拡大

2023年までのNISAでは、つみたてNISAは年間40万円、一般NISAは年間120万円の投資額上限がありました。

 新NISAでは、「つみたて投資枠」は年間120万円、「成長投資枠」は年間240万円と上限額が拡大され、両方合わせて最大年間360万円までの投資が可能となります。

非課税保有限度額

 全体で1,800万円。そのうち、「つみたて投資枠」は600万円、「成長投資枠」は1,200万円となります。最速5年で埋めることができます。

また、枠の再利用が可能となります。しかし、枠の復活は売却した年ではなく、次の年になります。

新NISAでの投資戦略

さて、ここからが本題となります。

結論から言えば、インデックスファンドで埋め尽くすことにしました。

理由

米国株投資をしてきた結果、夜中も株価動向が気になって、健康面に問題が出てきたことがあります。

つまり寝不足です。

今に至るまで、インデックスファンドへの積立と高配当株式への投資をしてきましたが、思うような結果につながっていません。幸いにも毎年プラスで終えていますが、睡眠時間を削ってまでの程ではありません。

それに、将来取り崩す時には高齢になっていると思うので、シンプルで分かりやすい投資内容の方が良いように思えます。家族に頼むかもしれませんからね。

そこで、ほったらかし投資に移行したいと考えました。

投資先の選択

eMAXIS slim 全世界株式(オールカントリー)のみとしました。 

当初は、以前から特定口座やつみたてNISAで投資していたeMAXIS slim 米国株式(S&P500)を中心にして、成長投資枠を合わせて次のように考えていました。

eMAXIS slim 米国株式(S&P500)【つみたて投資枠(100%)】+【成長投資枠(40%)】

eMAXIS slim 米国株式(S&P500)一本でもいいかなと思っていました。でも、将来取り崩す時(70歳半ば?)に、暴落している可能性もあるため、地域分散も考えてみました。

eMAXIS slim 国内株式(TOPIX)【成長投資枠(40%)】

TOPIXは国内株式市場を網羅しているインデックスなので、日経平均とは違って特定の企業の業績に左右されにくいと思います。低成長な日本ですが、日銀総裁が交代して金融政策も変わる期待もありますし、東証の改革も進むと思うので、割安な日本へ投資しておけばいいかなと考えました。それに、リスクがS&P500への投資よりは比較的低いこともあります。

SBI・新興国株式インデックス・ファンド(愛称:雪だるま(新興国株式))【成長投資枠(10%)】

ハイリスク・ハイリターンですが、インド、インドネシア、ベトナムなどの成長率の高さが魅力的です。意外かもしれませんが、S&P500への投資と比較してリスクは低いです。というか2022年からの米国での株暴落が影響していますね。

<購入・換金手数料なし>ニッセイNASDAQ100インデックスファンド【成長投資枠(10%)】

防衛ばかり考えても仕方がないので、S&P500よりも成長率の高い点を重視して、少し取り入れたいと思います。最近登場した<購入・換金手数料なし>ニッセイNASDAQ100インデックスファンドは、0.20350%とコストが低く、注目です。

しかしながら、国内・新興国へも投資するんだったらeMAXIS slim 全世界株式(オールカントリー)だけでいいのではないかという結論に達しました。腑に落ちるまで時間が掛かりましたが、自分で納得した結果です。またNASDAQ100は、やはりリスクがあって心臓に悪いので止めます。

なお、上記のファンドはいずれもコストも低く、優良な商品と思います。結果的に選択しなかったのは、面倒なので一本にしたという私の性格からです(高齢者に近づいていることもあります)。

積立の方針

つみたて投資枠を使います。

eMAXIS slim 全世界株式(オールカントリー)は、15年以上積み立てるとリスクが0に近くなるとの分析もありますので、最低10年以上は積み立てることとします。

積立額については、人それぞれですが、なるべく一定額で購入することが大事です。

というのも、余裕があるから積立額を増やした時に基準価額が上昇中であったり、逆に減らした時に下落中に当たったりすると、一定額で購入しているのと比べて口数を多くすることができずに損をします。

長く続けられる無理のない金額で設定したいと考えています。

ですから、無理に早くNISA枠を埋める必要は無いと思います。もし、つみたて投資枠が埋まれば、成長投資枠で積み立てを継続していきたいと考えています。

若い人には時間がありますから、少額からでも始めて30年以上続ければ、かなりの資産を築くことができるのではないでしょうか。若いってうらやましいですね。

リスクに備える

株式のみでは、コロナショックのような局面になると、不安になります。リスクに備えるにはどうしたらよいのでしょうか。

まず、eMAXIS slim 全世界株式(オールカントリー)の直近3年のリターンとリスクを確認してみましょう(データ元は日本経済新聞)。

  • 1年:リターン-1.19%、リスク19.75%
  • 3年:同86.24%、同15.03%

ちなみに、eMAXIS slim 米国株式(S&P500)は次の通り。

  • 1年:リターン-2.62%、リスク21.72%
  • 3年:同25.32%、同16.67%

オルカンのリスクは比較的低いことが分かります。しかし、株式なのでリスクは高いです。

そこで、やはり債券を入れようと考え、次の2商品を検討しました。

  • eMAXIS slim 先進国債券インデックス
  • eMAXIS slim 国内債券インデックス

上図は、eMAXIS slim 全世界株式(オールカントリー)、eMAXIS slim 先進国債券インデックス、eMAXIS slim 国内債券インデックスの比較チャートです(設定来。データ元三菱UFJ国債投信)。

上の線(緑色)がオルカン、中の線(茶色)が先進国債券、下の線(紫色)が国内債券です。注目したいのは、債券はコロナショックの際にも何事も無かったかのように推移しているところです。

また、eMAXIS slim 先進国債券インデックスのリスク(1年)は9.38%、eMAXIS slim 国内債券インデックスのリスク(1年)は2.99%と、オルカンに比べて低くなっていますので、リスク軽減には役立つのかなと思いました(データ元は日本経済新聞)。

ところが、上図のようにeMAXIS slim 国内債券インデックスの基準価額は徐々に下がっており、これでは保有していても目減りしてしまうため、選択肢から外しました。

一方、eMAXIS slim 先進国債券インデックスは、2023年に入って下がっていますが、全体的には上がってきています。では、先進国債券を入れるかとも思いましたが、為替変動リスクに対してリターンが合わないのではないかとの思いもあります。

さて、どうするか。

そこで、思いついたのが個人向け国債(変動10年)でした。

これは、半年ごとに適用利率が変動するタイプで、10年で償還されます。

日本が沈没でもしない限り、元本は保証されます。

さらに、最低金利保証(0.05%)もあり、一般的な定期預金の利率0.002%と比べれば25倍のお得です。しかも、令和5年4月募集の場合、初回適用利率が0.30%と上昇しています。定期預金の150倍の金利です。

個人向け国債(変動10年)は、10年縛りなのがデメリットと思われがちですが、1年たてば中途解約(条件付き)ができます。条件とは、直前2回分の各利子(税引前)相当額×0.79685が差し引かれること。これも、証券各社のキャンペーンを利用すればクリアできそうです(ただしキャンペーン対象購入額は100万円以上が多い)。

直近では債券も株式と同様に下落していて、債券不要論も出ていますが、ほぼ無リスク資産である個人向け国債(変動10年)を組み合わせれば、かなりの低リスク化が実現できそうです。

結論

新NISAは、eMAXIS slim 全世界株式(オールカントリー)を積み立てます。

そして、リスクヘッジとして個人向け国債(変動10年)を組み合わせます。

両者の割合は、まだ確定していませんが、王道の株式60%、債券40%が良いのかなと思っています。

補論

新興国はいらないという場合は、

米国株式(S&P500)、または全米株式、もしくは先進国株式 + TOPIX でも良いのでは。

本ブログは、投資一般に関する情報の提供を目的としたものです。ここで提供している情報の内容に関してはその内容を保証するものではありませんので、ご自分で確認をしてください。万一この情報に基づいて被ったいかなる損害についても、本ブログは一切責任を負いません。最終的な投資の意志決定は、ご自身の判断でなさるようお願いいたします。
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