こんにちは、クマです。
2021年に入ってS&P500に連動するETFが東証に上場されました。【2630】【2633】【2634】の3つです。
すでにS&P500に連動する東証ETFとして【1557】【1655】【2563】を取り上げていますが、他に上記の3つを含めて6つのETFがあります。
- 【1547】上場インデックスファンド米国株式(S&P500)<日興AM>
- 【2521】上場インデックスファンド米国株式(S&P500)為替ヘッジあり<日興AM>
- 【2558】MAXIS米国株式(S&P500)上場投信<三菱UFJ国際投信>
- 【2630】MAXIS米国株式(S&P500)上場投信(為替ヘッジあり)<三菱UFJ国際投信>
- 【2633】NEXT FUNDS S&P500指数(為替ヘッジなし)連動型上場投信<野村AM>
- 【2634】NEXT FUNDS S&P500指数(為替ヘッジあり)連動型上場投信<野村AM>
色分けしたとおり、日興アセットマネジメント、三菱UFJ国際投信、野村アセットマネジメント3社のETFで、近年になって為替ヘッジなしと為替ヘッジありの両タイプが出揃ったことになります。この中で、野村の【2633】【2634】は3月31日に上場されたばかりのほやほやです。
*【1557】【1655】【2563】については、こちらをどうぞ。
日興アセットマネジメントの【1547】【2521】
日興アセットマネジメントの【1547】は2010年10月29日に上場しており、ステート・ストリート・グローバル・アドバイザーズの【1557】の先輩となります。
証券コード | 1547 | 2521 |
名称 | 上場インデックスファンド米国株式(S&P500) | 上場インデックスファンド米国株式(S&P500)為替ヘッジあり |
ベンチマーク | S&P500(円換算値) | S&P500(円換算値) |
管理会社 | 日興アセットマネジメント | 日興アセットマネジメント |
上場日 | 2010年10月29日 | 2018年8月3日 |
現在値 | 5,400 | 1,573 |
年初来高値 | 5,450(21/9/1) | 1,589(21/9/3) |
年初来安値 | 4,155(21/1/6) | 1,279.0(21/02/01) |
単元口数 | 10 | 10 |
純資産総額(百万円) | 31,631 (21/9/10) | 43,972 (21/9/10) |
信託報酬 | 0.165% | 0.165% |
出来高 | 109,880 | 187,510 |
騰落率1ヶ月(分配金再投資後) | 2.37% | 2.03% |
騰落率6ヶ月 | 24.39% | 18.63% |
騰落率1年 | 19.92% | 36.40% |
騰落率5年 | 136.94% | |
設定来 | 506.76% | 61.20% |
決算日 | 1月20日 | 1月20日 |
直近分配金(1口あたり) | 46円70銭 | 13円 |
分配利回り | 0.87% | 0.83% |
【1547】は為替ヘッジなし、【2521】は為替ヘッジありです。
為替変動リスク 海外の株式や債券等に投資する場合は、通常はその国の通貨で投資するために、株式や債券自体の値動き以外に為替レートの動きが投資の結果に影響する。
為替ヘッジ 為替変動の影響を抑えるために、将来交換する為替レートをあらかじめ予約する外国為替先物予約を行う。予約するための費用(為替ヘッジコスト)がかかる場合がある。
外国為替先物予約 特定の外国の通貨を、将来の一定の時期に一定の価格で受け渡すことを、現時点において約定する取引。
為替ヘッジの有無の選択は悩ましいですが、おおむね次のような基準で選ぶようです。
為替ヘッジなし:ヘッジコストが気になる。今後は円安になると思う。 為替ヘッジあり:為替変動リスクを少しでも抑えたい。今後は円高になると思う。
- 購入単元口数は、いずれも10口なので、最低購入金額は【1547】は5万4,000円、【2521】は1万5,730円となります。*手数料等は考慮せず。
- 純資産総額は、【2521】の方が大きくなっています。
- 信託報酬は、ともに0.165%です。
- 出来高は、【2521】が上回っています。
- 騰落率は、【1547】が上回っています。
- 分配利回りは、ほぼ拮抗しています。
以上から、純資産総額か、購入資金の低さから、為替ヘッジありの【2521】に注目したいと思います。
三菱UFJ国際投信の【2558】【2630】
三菱UFJ国際投信の【2558】(為替ヘッジなし)と【2630】(為替ヘッジあり)を比べてみます。
証券コード | 2558 | 2630 |
名称 | MAXIS米国株式(S&P500)上場投信 | MAXIS米国株式(S&P500)上場投信(為替ヘッジあり) |
ベンチマーク | S&P500(円換算値) | S&P500(円換算値) |
管理会社 | 三菱UFJ国際投信 | 三菱UFJ国際投信 |
上場日 | 2020年1月9日 | 2021年2月25日 |
現在値 | 14,210 | 11,650 |
年初来高値 | 14,350(21/9/1) | 11,760(21/8/31) |
年初来安値 | 10,860(21/1/6) | 9,640(21/3/5) |
単元口数 | 1 | 1 |
純資産総額(百万円) | 16,277 (21/9/9) | 8,412(21/9/9) |
信託報酬 | 0.0858%※2022年3月31日より0.077%以内 | 0.0858%※2022年3月31日より0.077%以内 |
出来高 | 25,733 | 969 |
騰落率1ヶ月(分配金再投資後) | 2.36% | 2.02% |
騰落率6ヶ月 | 19.96% | 18.65% |
騰落率1年 | 42.58% | |
騰落率5年 | ||
設定来 | 45.61% | 16.87% |
決算日 | 6月8日、12月8日 | 6月8日、12月8日 |
直近分配金(1口あたり) | 47円 | 24円 |
分配利回り | 0.77% | 0.21% |
- いずれも購入単元口数は1口で、最低購入金額は【2558】が1万4,210円、【2630】が1万1,650円となっています。*手数料等は考慮せず。
- 純資産総額は、【2558】の方が多く、138億2,900万円となっています(9月9日現在162億超)。ただし、【2630】は上場してから4か月ほどで38億2,600万円となっていますので、今後増えていくことが予想されます(9月9日現在84億超)。
- 信託報酬は、同じく0.0858%。※2022年3月31日より信託報酬が、0.077%以内に引き下げられます。
- 出来高は、【2558】が圧倒しています。
- 騰落率は、まだ歴史が浅いため評価しにくいですが、【2558】では1年間で39.41%となっています。
- 分配利回りは、【2558】0.77%で、【2630】の0.21%を大きく引き離しています。
以上から、流動性があり、利回りの高い、為替ヘッジなしの【2558】が注目されます。
野村アセットマネジメントの【2633】【2634】
野村アセットマネジメントの【2633】【2634】は、上場してからまだ3か月ほどの新しいETFです。
証券コード | 2633 | 2634 |
名称 | NEXT FUNDS S&P500指数(為替ヘッジなし)連動型上場投信 | NEXT FUNDS S&P500指数(為替ヘッジあり)連動型上場投信 |
ベンチマーク | S&P500(円換算値) | S&P500(円換算値) |
管理会社 | 野村アセットマネジメント | 野村アセットマネジメント |
上場日 | 2021年3月31日 | 2021年3月31日 |
現在値 | 2,289 | 2,276 |
年初来高値 | 2,317(21/9/3) | 2,305(21/9/3) |
年初来安値 | 2,015(21/3/31) | 1,997(21/3/31) |
単元口数 | 10 | 10 |
純資産総額(百万円) | 2,799 (21/8/31) | 5,664 (21/8/31) |
信託報酬 | 0.077% | 0.077% |
出来高 | 41,800 | 8,610 |
騰落率1ヶ月(分配金再投資後) | 2.35% | 2.03% |
騰落率6ヶ月 | ||
騰落率1年 | ||
騰落率5年 | ||
設定来 | 15.19% | 14.3% |
決算日 | 3月10日、9月10日 | 3月10日、9月10日 |
直近分配金(1口あたり) | 0 | 0 |
分配利回り | 0.00% | 0.00% |
- いずれも購入単元口数は10口で、最低購入金額は【2633】が2万2,289円、【2634】が2万2,760円となっています。*手数料等は考慮せず。
- 純資産総額は、為替ヘッジありの【2634】が多く、人気であることがうかがえます。
- 信託報酬は、いずれも0.077%です。
- 出来高は、【2634】の方が多く、54,780となっており、【2633】の約5.6倍になります(9月10日現在は逆)。
- 騰落率は、【2633】が上回っています。
- 分配の実績はまだありません。
まだ上場來3か月ですが、現時点で選ぶとすれば、純資産総額が多い、為替ヘッジありの【2634】が注目されます。
【2521】【2558】【2634】の比較
以上、3社の為替ヘッジありとなしで比較して、私なりの選択をしました。その3つを更に比べてみます。
- 最低購入金額は、【2521】が1万5,730円、【2558】が1万4,210円、【2634】が2万2,760円となっています。*手数料等は考慮せず。
- 純資産総額は、【2521】が439億7,200万円と、【2558】の162億7,700万円、【2634】の56億6,400万円を大きく引き離しています。
- 信託報酬は、【2521】が0.165%、【2558】が0.0858%(2022年3月31日より0.077%)、【2634】が0.077%です。【2634】がもっとも低いです。→【2558】も横並びになります。※各目論見書に記載の数字(税込み)
- 分配利回りは、【2521】が0.83%、【2558】が0.77%となっています。
長期保有となれば、信託報酬の低い【2634】 NEXT FUNDS S&P500指数(為替ヘッジあり)連動型上場投信でしょうか。→【2558】もライバルとなります。
分配利回りに注目すれば、【2521】上場インデックスファンド米国株式(S&P500)為替ヘッジあり(日興アセットマネジメント)がトップですね。純資産総額も大きく、流動性も高いです。
騰落率に注目すれば【2558】MAXIS米国株式(S&P500)上場投信(三菱UFJ国際投信)も良いですね。しかも、為替ヘッジなしのため、今後アメリカの金利上昇にともない円を売ってドルを買う円安の動きが出ると予想するのであれば、為替差益を得やすい点も魅力があると思います。